建築工房 藁

自然素材で家を作る、建築屋のブログ

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メイソンリーヒーター

3年ほど前ロケットストーブに出会ってからというもの、薪を燃料としたストーブについてあれこれ考えてきた。
ロケットストーブに出会う前から、伊那の有賀製材所さんで長年取り組んでこられたペチカに出会い、大きな魅力を感じていた。
実際、藁で施工させてもらったお宅でペチカを採用した現場もあり、その良さも実感している。
ただストーブに限らず、大切なのは、どういう人がどういう環境でどんな使い方をするのか、つまりTPOが大事で、総ての人が満足できる製品というのはないのかもしれない。
それは裏を返せば、どんな優れた性能を持ったストーブであっても、使う人によっては満足度にばらつきがあり、どこかに必ず改良の余地があるということだ。

ロケットストーブをあれこれ試していた時「仕事としてやらないのですか?」という質問を受けたことがある。
その時は、そこまでのレベルに達していなかったし、まだ不具合を経験していなかったので、仕事としてやることはできないと思っていた。
その後色々試したが、ロケットストーブを他所の家に施工する自信はまだ持てないままだ。
それは、ロケットストーブの性能が低いということではなくて、むしろ性能の良さが、多くの日本人の生活スタイルと合致しないと感じるようになったことが大きい。

ロケットストーブの良さの一つに、燃料である薪の量が少なくてすむということがある。
燃費が良く、本体(蓄熱体)に効率よく熱を取り込むため、排気の温度を低く抑えることが出来る。
一般的な薪ストーブにはない素晴らしい性能であるが、そのために細かい薪が必要だったり、薪を細くした分補給する時間が短くなったりと、逆の手間が発生してしまう場合が多い。
それを楽しめる生活をしている人にはメリットだが、日本人のほとんどは忙しく、それが煩わしく感じる場合が多いようだ。
藁の工房でもロケットストーブを3シーズン使ってきたが、大きな利点は認めつつ、常にデメリットも感じていた。

そんな中、以前離れの屋根工事もさせてもらった「石積みの家」のNさんから連絡があった。
離れとして新しく建てた「石積みの家」の下屋に、屋根をかけてほしいとのこと。
実は2ヶ月ほど前から「時間が空いたら来てほしい」と言われていたのだが、大雪などの影響もあり延び延びになっていたのだ。
それがようやく先日、伺えることになった。


ラク
写真は帰り際、窓から見送ってくれたラク。

一通り屋根の打ち合わせをした後、Nさんから「今度メイソンリーヒーターをやってほしいと相談を受けたのだけれど、杉山さん知っていますか?」との話があった。
「そういえば」と思いだしたのが、以前、藁で行った版築ロケットストーブのワークショップに参加してくれた友人の話。
同じくワークショップ参加者のTさんが、自宅の暖房として研究中とのこと。
早速友人に電話をして、詳しい話を聞いてみた。
そこで話題に上ったのが伊那で薪ストーブのメンテナンスを生業としている通称マキメンの小野沢さんだ。
実は彼も、版築ロケットストーブのワークショップに2日目だけだが参加してくれていて、それ以来お付き合いをさせて頂いている。
その場でマキメン小野沢さんにも電話してみたところ、何と昨年アメリカで行われたメイソンリーヒーターのワークショップに行ったのだという。
彼も石積みの家のことは知っていたようで、一度行ってみたいと思っていたとのこと。
その場で日を決め、後日改めてマキメンさんと共に石積みの家を訪ねた。

ロケットストーブをやろうと思ったきっかけをくれたのは、安曇野パーマカルチャー塾でお世話になっていたシャンティクティの臼井さんだった。
パーマカルチャー塾では建築実習の講師として、4年間で3回呼んで頂いたが、臼井さんからロケットストーブの話を聞いたのは真ん中の年。
話を聞いてから実際に作るまで、2年ほどかかった。
さぼっていたとかピンとこなかったということではなくて、自分にとってはそれがピッタリのタイミングだったのだと思う。

そして今回のメイソンリーヒーターも、実は数年前にすでに出会っていたことが、マキメンさんの話を聞いて分かった。
以前現場を見学に来てくださった美麻珈琲さんに置かれていたソープストーンストーブが、この仕組みを応用したストーブだったのだ。
その時はそれ程感じなかったのだが、点と点が繋がり、ここにきてようやく目が覚めたようにメイソンリーヒーターが気になってきた。
海外のサイトメイソンリーヒーター
日本ではまだほとんど普及していないようで、北海道、滋賀、長野でやっておられる方がいるようだ。

ストーブのプロ、石積みのプロ、そしてプロの大工が集まってあれこれ話をすると、当然ながら具体的な施工の話しになる。
性能は、ペチカとロケットストーブのいいとこ取りのような燃焼の仕組みで、これ以上ないというほどの完成度。
問題は、実際にこれを施工した場合のコストだという意見で一致した。
そして日本でまだほとんど実績のないメイソンリーヒーターの性能を証明するためには、とにかくたくさん作って経験を積み、一つでも多く実物を増やしていくことが重要だ。

薪ストーブ、ペチカ、ロケットストーブと来て、ついにメイソンリーヒーターまでたどり着いた。
人から見たら遠回りだったかもしれないが、僕にとってはこれがベストのタイミングだったのだと思う。
人生またまだ楽しいことが待っている。
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| 薪ストーブ | 17:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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